退去立会い代行業者の選び方|管理会社が比較すべき9つのポイント

退去立会い代行業者の選び方|管理会社が比較すべき9つのポイント
RATIO美装 石丸部長
この記事の監修者
石丸 貴之 RATIO美装 工事部 部長

原状回復・修繕業務 8年 / フロアコーティング職人 6年

退去立会い・原状回復工事の現場に10年以上携わり、これまで5,000件以上の賃貸物件を担当。豊富な現場経験をもとに、物件ごとの状態や契約内容を踏まえた適切な原状回復工事の判断・提案を行っている。

専門分野: 住宅設備の交換・建具の修繕・室内の補修工事

担当業務: 退去立会い・リフォーム施工・在宅修繕

保有資格: 一般建築物石綿含有建材調査者

管理会社

退去立会い代行業者を探しているけど、どの会社も同じように見える。
料金以外に何を比べればいいのかわからないし、悩んでいます…。

このような悩みを抱えている不動産管理会社の担当者は少なくないでしょう。

退去立会いは、現地で室内を確認するだけではありません。日程調整、室内状況の確認、写真撮影、借主への説明、報告、見積作成、原状回復工事などその前後にも多くの業務が発生します。

立会い料金が安くても、その後の確認や業者手配を管理会社が行うのであれば、担当者の業務負担はあまり減りません。

この記事では、退去立会いの外注先を検討している不動産管理会社向けに、代行業者を比較するときに確認したい9つのポイントを実務目線で解説します。

目次

管理会社が比較すべき退去立会い代行業者の選び方9選

退去立会い代行業者を比較するときは、まず次の9項目を確認しましょう。

重要なのは、「その会社に1件依頼すると、自社にはどの仕事が残るのか」まで考えることです。

① 立会い前後のどこまで任せられるか
② 原状回復とガイドラインへの理解があるか
③ 写真・報告書の品質は十分か
④ 見積内容と負担区分を説明しやすいか
⑤ 報告・見積・問い合わせの対応が早いか
⑥ 対応エリアと繁忙期の体制は十分か
⑦ 原状回復工事まで一括対応できるか
⑧ トラブル・施工不備発生時の対応が明確か
⑨ 管理会社ごとの運用ルールに合わせられるか

退去立会いそのものだけでなく、その後の管理業務も含めて比較することで、本当に業務効率化につながる外注先を選びやすくなります。

立会い前後のどこまで任せられるか

「退去立会い代行」と書かれていても、実際に対応している業務は会社によって異なります。

・借主様との立ち会いの日程調整
・退去当日の立会い
・鍵の確認
・室内の傷・汚れ・設備状況の確認
・室内の写真撮影
・見積・報告書の作成
・原状回復工事の手配

などのうち、どこまで任せられるかを確認します。

管理会社側で日程調整や報告書作成が必要なのであれば、現地立会いを外注しても想定したほど業務は減りません。

問い合わせ時には「立会い1件を依頼した場合、当社が行う作業は何が残りますか?」と聞いてみると、サービス範囲を把握しやすくなります。

原状回復とガイドラインへの理解があるか

退去立ち会いで重要なのは、「経年変化や通常損耗なのか」「借主の故意・過失などによる損耗なのか」を契約内容や室内状況を踏まえて整理することです。

国土交通省は「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」において、原状回復を単純に「入居前の状態へ戻すこと」とはしていません。

そのため、代行業者を比較するときは、ガイドラインの内容を理解しているかに加えて、契約書や特約も確認したうえで状況を整理できるかを見る必要があります。

写真・報告書の品質は十分か

管理会社が現地へ行かないのであれば、写真と報告書が「管理会社の目」の代わりになります。

そのため、業者選びでは報告書の品質を必ず確認しましょう。

・部屋全体の状況が分かる写真があるか
・傷や汚れの位置が分かるか
・不具合部分のアップ写真があるか
・設備の型番など必要な情報を記録できるか
・どの写真がどの見積項目に対応しているか分かるか
・管理会社が追加確認しなくても判断できるか

可能であれば、契約前に実際に使用している報告書のサンプルを見せてもらいましょう。

報告書を受け取った後に管理会社側から何度も確認しなければならない業者では、外注しても担当者の仕事は減りません。

見積内容と負担区分を説明しやすいか

退去後には原状回復工事の見積が必要になることが多いため、見積の分かりやすさも重要な比較ポイントです。

工事項目や数量が不明確だったり、「一式」という表記ばかりだったりすると、オーナーへの説明や社内確認に時間がかかります。

レシオ

「何を」「どこまで」「なぜ施工するのか」を説明しやすいものが、使いやすい見積もりになりますね。

見積金額だけではなく、管理会社が第三者へ説明しやすい資料になっているかまで確認しましょう。

報告・見積・問い合わせへの対応が早いか

退去後は立会い結果を確認して見積を精査、オーナーの承認を取り、原状回復工事へ進める必要があります。

そのため、報告や見積提出が遅ければ、その分だけ次の工程も後ろへずれます。

・問い合わせへの返信
・立会日程確定までの連絡
・立会後の報告
・見積り提出
・修正見積への対応
・工事発注後の手配

「対応が早いです」という表現だけで判断せず、通常時の提出目安や連絡方法を事前に確認することをおすすめします。

対応エリアと繁忙期の体制は十分か

普段は問題なく対応できる業者でも、退去が集中する時期になると日程が取りにくくなる場合があります。

特に複数エリアに管理物件を持つ会社では、「対応エリアに入っているか」だけではなく、「そのエリアで安定して案件を受けられるか」を確認することが大切です。

・土日・祝日の対応
・立ち会いの時間指定
・急な立会い日程変更
・同日複数件の受け入れ
・繁忙期の受入体制
・遠方物件への対応

上記項目も事前に確認しておき、管理会社が繁忙期の人手不足を解消するために外注するのであれば、繁忙期こそ対応できる体制かが重要です。

原状回復工事まで一括対応できるか

管理会社の業務負担を大きく減らしたい場合は、立会い後の原状回復工事まで対応できるかも重要な比較ポイントです。

立ち会い業者と工事業者が別の場合、「立会い」→「管理会社へ報告」→「工事業者へ現地情報を共有」→「必要に応じて再確認・採寸」→「見積もり」→「工事」というように、管理会社が業者間の橋渡しをする場面が増えます。

一方、立会いから原状回復まで同じ窓口で対応できれば、現地で確認した内容をそのまま見積・工事へつなげやすくなります。

トラブル・施工不備発生時の対応が明確か

退去立会いでは、借主との認識違いや設備不具合など、予定どおりに進まないこともあります。

そのため、通常時の対応だけではなく、イレギュラー時の対応も確認しておきましょう。

・借主が立会い内容に納得しない
・当日連絡が取れない
・残置物があり、室内確認できない
・施工中に設備故障を発見した
・見積後に追加工事が必要になった
・原状回復工事に不備があった

問題が起きたときに「管理会社へ丸投げ」になる業者では、外注の効果が薄れてしまいます。

どこまで対応し、どの段階で管理会社へ確認を取るのか、事前にルールを確認しておきましょう。

管理会社ごとの運用ルールに合わせられるか

退去立会いの運用方法は、管理会社によって異なります。

・使用する承諾書
・写真の撮影方法
・見積単価負担区分
・鍵の返却方法
・立会い報告方法
・工事発注フロー

そのため、「自社のやり方に業者を合わせられるか」は非常に重要です。

業者側のフォーマットをそのまま使うしかない会社よりも、管理会社の運用ルールを理解し、必要に応じて調整できる会社の方が継続的に依頼しやすくなります。

退去立会い代行業者を料金だけで比較すると失敗しやすい理由

退去立会い代行業者を選ぶ際、料金の安さだけで判断すると、管理会社側の手間がかえって増えることがあります。

対応範囲や報告品質、原状回復までの体制も含めて比較することが重要です。

① 料金より「管理会社側に残る仕事」を確認する
② 安い・無料の場合は、条件と業務範囲まで確認する

料金より「管理会社側に残る仕事」を確認する

例えば、A社とB社の立会い料金に差があったとしても、料金だけでどちらが安いとは判断できません。

A社では立会い後に管理会社が写真整理・見積依頼・工事会社への説明を行う必要があり、B社ではそこまで含めて対応しているのであれば、管理会社側の業務量は大きく異なります。

比較するときは、代行料金+管理会社に残る作業+その後の業者手配まで含めて考えることが重要です。

「1件いくらか」ではなく、退去1件を完了させるまでに管理会社が何回動く必要があるかを見ると比較しやすくなります。

安い・無料の場合は、条件と業務範囲まで確認する

退去立会い代行の料金体系は業者によって異なり、原状回復工事とセットにすることで、立会い料金を抑えている会社もあります。

・原状回復工事の発注が条件か
・立会いのみの場合はいくらか
・キャンセル時に費用が発生するか
・写真や報告書も料金に含まれるか
・見積作成は含まれるか

重要なのは、上記のような項目を事前に確認することです。

表示されている「立会い料金」だけではなく、依頼後に必要となるサービス全体で比較しましょう。

「立会い専門」と「原状回復まで一括対応」はどちらを選ぶべき?

退去立会い業者には、大きく分けると「立会いを中心に行う会社」「立会いから原状回復まで対応する会社」があります。

どちらが適しているかは、管理会社の運用によって異なります。

比較立会い専門型原状回復まで一括型
立会い
写真・報告書業者による業者による
見積もり業者による対応可能
原状回復工事別業者一括対応
工事業者への引継ぎ管理会社側少ない
相見積もり行いやすい発注条件を確認
窓口複数平行一本化
立会い専門業者が向いている管理会社

すでに信頼できる原状回復業者があり、「立会い業務だけ外注したい」という管理会社には、立会い専門型も適しています。
工事会社を案件ごとに選びたい場合や、相見積を前提としている場合にも運用しやすいでしょう。

一括型が向いている管理会社

・日程調整から任せたい
・見積依頼のやり取りを減らしたい
・原状回復業者の手配も任せたい
・窓口を一本化したい
・退去から工事完了まで早く進めたい

という管理会社には、原状回復まで一括対応できる業者が向いています。

特に管理戸数が増えている会社では、単純な立会い外注よりも、退去後業務全体をどこまで外部化できるかで考えると判断しやすくなります。

契約前に退去立会い代行業者へ確認したい10の質問

候補業者が絞れたら、問い合わせ時に以下を確認してみましょう。

① 借主との立会い日程調整までお願いできますか?
② 立会い後はどのような写真・報告書を提出しますか?
③ サンプルの報告書を見せてもらえますか?
④ 管理会社指定の書類・書式を使用できますか?
⑤ 原状回復の見積作成まで対応できますか?
⑥ 借主負担・オーナー負担について、どの範囲まで説明しますか?
⑦ 通常、立会い後の報告・見積はどの程度で提出されますか?
⑧ 繁忙期や同日複数件にも対応できますか?
⑨ 原状回復工事まで依頼した場合、どこまで一括対応できますか?
⑩ トラブルや施工後の不備が発生した場合、どのような対応になりますか?

この10項目への回答を同じフォーマットで並べるだけでも、候補業者をかなり比較しやすくなります。

外注先を変更するときは小規模な試験導入から比較する

ホームページや営業資料だけでは、実際の対応品質まで判断することは難しいものです。

そのため、新しい退去立会い業者を検討する場合は、可能であれば最初から全案件を切り替えるのではなく、数件または特定エリアから試す方法もあります。

・日程調整はスムーズだったか
・借主対応に問題はなかったか
・写真は十分だったか
・報告内容に追加確認が必要なかったか
・見積は分かりやすかったか
・報告・見積り提出が遅くなかったか
・管理会社側の作業が実際に減ったか

試験導入では上記項目を確認し、担当者の仕事が実際に減ったかまでを評価しましょう。

RATIO美装なら退去立会いから原状回復まで一括対応

RATIO美装では、不動産管理会社・オーナー様向けに、退去立会いから原状回復工事まで一括して対応しています。

RATIO
日程調整から退去立会い・報告まで対応

退去立会い前の借主様との日程調整から、当日の室内確認、写真撮影、報告まで対応します。

管理会社の担当者が毎回現地へ出向く負担を減らし、他の管理業務へ時間を使える体制づくりをサポートします。

RATIO
ガイドラインを踏まえた公平・中立な立会い

退去時には、契約内容や国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を踏まえながら、室内状況を確認します。

経年変化・通常損耗・借主様の故意や過失などを整理し、管理会社様・オーナー様が清算内容を判断するために必要な情報を報告します。

費用負担についての最終判断は、管理会社様・オーナー様に行っていただく形です。

RATIO
見積り・原状回復工事まで窓口を一本化

立会いだけでなく、その後の見積作成や原状回復工事にも対応しています。

室内クリーニング、クロス貼替、設備交換、補修などを含めて相談できるため、「立会い会社から報告をもらい、別の工事会社へ再度説明する」といった管理会社側のやり取りを減らしやすくなります。

レシオ

退去立会いのみのご相談も可能ですが、原則として原状回復工事をご依頼いただくことを前提としています。

退去立会いの外注先を探しており、「日程調整から任せたい」「立会い後の業者手配も減らしたい」「退去から原状回復まで窓口を一本化したい」という場合は、RATIO美装へご相談ください。

退去立会い代行業者の選び方に関するよくある質問

退去立会い代行の料金だけで業者を決めてもよいですか?

料金だけではなく、サービスに含まれる業務範囲まで比較することをおすすめします。
日程調整・写真撮影・報告・見積・原状回復工事などをどこまで任せられるかによって、管理会社側に残る業務量が変わるためです。

業者の報告品質は契約前にどう確認すればよいですか?

実際に使用している報告書や写真のサンプルを見せてもらう方法が有効です。
写真の量だけではなく、現地へ行っていない担当者でも状況を理解できるか、見積項目と写真を照合しやすいかを確認しましょう。

現在の業者から切り替える際の注意点はありますか?

使用書類、写真撮影ルール、鍵の扱い、負担区分、見積単価、報告方法などをあらかじめ共有し、可能であれば数件から試験的に依頼するとよいです。

まとめ|退去立会い代行業者は「管理会社の仕事がどこまで減るか」で比較する

退去立会い代行業者を選ぶときは、料金や知名度だけで判断するのではなく、「退去1件を依頼したあと、管理会社側にどれだけ仕事が残るか」という視点で比較することが大切です。

特に確認したいのは、下記の9項目です。

・対応範囲
・原状回復に関する知識
・写真・報告品質
・見積の分かりやすさ
・対応スピード
・繁忙期の体制
・原状回復工事への対応
・トラブル対応
・自社運用への適応力

複数社を比較するときは、同じ質問を各社へ行い、料金だけではなく「管理会社の業務削減」「説明のしやすさ」「退去後の進行スピード」まで含めて判断しましょう。

RATIO美装では、借主様との日程調整から退去立会い、室内確認、報告、見積作成、原状回復工事まで一括してご相談いただけます。

退去件数の増加や人手不足により、「現在の体制では退去対応が回りにくくなってきた」「新しい退去立会いの外注先を探している」という管理会社様は、お気軽にご相談ください。

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